ビットコイン3ヶ月調整の兆候浮上|半減期サイクルが警告する2026年シナリオ
ここ最近、米中貿易摩擦の再燃が仮想通貨市場にも波及しています。
2025年10月10日、ドナルド・トランプ大統領が中国製品に対し「100%の関税を課す」と発表したことで、ビットコインをはじめとする主要銘柄が急落しました。
その後、18日には「米中が来週中に新たな貿易交渉を行うことで合意した」との報道もあり、市場は依然として神経質な展開を続けています。
こうした米中関係の緊張は、再びビットコイン相場の上値を抑える要因となっています。
データ分析企業Ecoinometricsの調査によると、2025年初頭の米中貿易ショック局面では、ビットコインが約30%下落し、底を打つまでに約79日(約3ヶ月)を要したとされています。
現在のビットコイン相場は、2025年初頭とよく似た下落パターンが見られ、同様の調整局面に入る可能性が指摘されています。
過去との類似点と現在のビットコイン下落局面
2025年2〜5月、ビットコインは米中対立を背景に30%近く下落し、3ヶ月近く調整を継続しました。
今回も、トランプ大統領が中国製品に100%関税を示唆した影響で、ビットコインは最高値から約13%下落。チャート上では、再び「2〜3ヶ月の下落または保ち合い」へ突入する可能性が指摘されています。
- 2025年初頭:ビットコインが約30%下落し、底を打つまでに約3か月(79日)
- 現在(10月時点):トランプ大統領の「対中100%関税」発言をきっかけに、最高値から約13%下落
もし現在のビットコイン価格の下落が2025年初頭と同じサイクルを辿れば、今後さらに下落が進み、年内は下落トレンドが続く可能性があります。
一方で、貿易摩擦の緩和が早期に進めば、急反発のシナリオもあり得るでしょう。
そして、このような短期的な調整の裏側で注目されているのが、半減期ごとに繰り返される上昇と暴落の4周期です。
過去の半減期サイクルが示すビットコイン下落シナリオ
ビットコインはこれまで、半減期を境に上昇と下落を繰り返してきました。
2020年の半減期後には、2021年11月10日に最高値69,000ドルを記録。しかしその後の調整局面では、約1年(376日)かけて15,500ドルまで下落し、最高値から77.5%下落となりました。

さらに、2016年の半減期後のサイクルでも同様の傾向が見られ、最高値から約86.7%下落していることも過去のチャートから確認できます。
このように、過去2回の半減期サイクルでは「半減期後に大きな上昇→その後、70〜85%規模の調整」が一貫して起きています。
もしこのパターンを2024年の半減期後サイクルに当てはめると、現在の最高値 126,000ドル(2025年10月時点) から 77.5%下落した場合、約28,350ドルまで下落する計算になります。

これは過去のデータに基づく“単なる仮説”ではありますが、ビットコイン相場は依然として半減期を中心とした4年サイクルで動く傾向が強く、2026年にかけて大規模な調整局面を迎える可能性も十分に考えられます。
そのため、今後の相場を読み解くうえでは、「半減期後の1〜2年は上昇の最終局面と次の暴落準備期間が重なる」という過去のパターンを意識しておくことが重要です。

