話題のプライバシーコイン『 Zcash』 が急騰｜業界カリスマが裏支援？

ビットコイン（BTC）が10万ドル付近で軟調に推移するなか、これまでほとんど注目されていなかった草コインが突如として急騰し始めました。

その仮想通貨が、プライバシー保護を特徴とするZcash（ジーキャッシュ／ZEC） です。

Zcashは直近1か月で130％を超える上昇を記録し、時価総額ランキングでも一気に上位へと浮上しました。

この異例の急騰の背後には、仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXの共同創業者 アーサー・ヘイズ（Arthur Hayes）氏 の発言が影響していると見られています。

Arthur Hayes氏の発言で急騰、市場の注目が集中

ヘイズ氏は自身のXで「It’s just ludicrous. $ZEC to $10k（ZECは1万ドルへ）」と投稿。このコメントをきっかけに取引量が急増し、投資家の関心が一気に高まりました。

ヘイズ氏は自身のファミリーオフィス「Maelstrom」を通じてZcashを大量保有しており、「ZECはビットコインに次ぐ主要資産」と明かしています。

市場では、ヘイズ氏の発言を受けて「Zcashの再評価が始まった」との声が広がっています。

特にプライバシー系銘柄への注目度が高まる中、ZECはその象徴的存在として脚光を浴びている状況です。

Zcashとは？ プライバシーを守る革新的暗号資産

Zcashは2016年に誕生したプライバシー重視の仮想通貨で、ブロックチェーン上の取引情報を暗号化する「zk-SNARKs（ゼロ知識証明）」技術を採用しています。

これにより、送金者・受取人・送金額を非公開のまま安全に取引できることが特徴です。

ユーザーは「透明アドレス（t-addr）」と「シールドアドレス（z-addr）」を選択でき、後者を使うことで高い匿名性を確保します。

この仕組みにより、Zcashは「金融プライバシーを守る最後の砦」として一部のユーザーから支持を得てきました。

開発チームは近年、技術面でも進化を続けています。

次世代プライバシー構造「Haloアークテクチャ」の導入により、匿名取引の効率化と手数料削減を実現。また、DeFiやステーブルコインとの連携も強化しており、実用性の拡大にも取り組んでいます。

これにより、Zcashは単なる匿名通貨ではなく、Web3時代における「デジタルキャッシュ」へと進化を遂げつつあります。

ヘイズ氏が掲げる「ZEC＝1万ドル」という目標は極端にも思えますが、同氏が市場を動かす影響力を持つことは疑いようがありません。

Zcashは今、再びその存在意義を問われています。プライバシーと自由を象徴するデジタル資産として、そして次の強気相場の主役候補として、ZECの動向から目が離せません。