金(ゴールド)天井観測で資金シフト開始?次はビットコインが買われる展開か
2025年10月18日、金(ゴールド)の価格は1オンスあたり4,380ドルに達し、史上最高値を更新しました。
9月以降のわずか1カ月半で約27%もの上昇を記録しており、過去に例を見ないスピードで価格が上昇しています。
背景には、米ドル安やインフレ懸念の再燃、米中対立などの地政学リスク、そして世界各国の中央銀行による金の買い増しという複数の要因が重なっています。
特にドル安によって、ドル建ての金が海外投資家にとって割安に映ったことが買い圧力を一段と高めました。
しかし、急騰の反動も出始めています。
史上最高値をつけた直後には利益確定の動きが強まり、わずか12時間で約4%の下落が発生。市場では「天井を打った可能性がある」との見方も浮上しています。

一方、10日のトランプショックで急落したビットコイン(BTC)は依然として完全な回復には至らず、2025年10月20日0時(JST)時点において、1BTC=16,300万円前後を推移しています。
金の天井観測とビットコインの次なる展開
金価格の「天井観測」は、ビットコイン(BTC)にとって新たな上昇のきっかけとなる可能性があります。
過去の市場サイクルを振り返ると、金が高値をつけて調整局面に入った直後に、ビットコインが上昇トレンドへ転換するケースが何度も見られました。
実際、2020年にも、金がピークを迎えた後、ビットコインは反転上昇を開始しています。

もし2025年現在の相場でも2020年と同様のパターンが繰り返されるとすれば、金からビットコインへの資金シフトが再び起きる可能性があり、これが次の強気相場を引き起こす起爆剤となる可能性があります。
こうした資金の循環が明確に起きれば、ビットコインの中長期的な上昇シナリオを後押しする重要な要因となるでしょう。
楽観視できない?今後の注目ポイント
とはいえ、金の反落パターンによって市場の反応は大きく異なります。
例えば、緩やかな調整(下落)であれば、金売りからビットコイン買いへと資金が自然に流れやすくなりますが、暴落のような急激な下落となれば、リスク資産全体に売り圧力が波及し、ビットコインも一時的に下落する可能性があります。
そのため、今後は「金がどの水準でピークをつけたのか」「どのような速度で下落していくのか」を慎重に見極めることが重要です。
特に金が明確に高値圏を離れ、調整局面へ移行した局面では、ビットコインが「新たな安全資産」として再び注目を集める可能性があります。
その転換点となるタイミングを正確に見極めることが、今後の投資判断において極めて重要になるでしょう。

