イーサリアム、年内5000ドルの現実味|強気転換のサインとは?
仮想通貨市場が全体的に軟調な展開を続けるなか、イーサリアム(ETH)は8月に記録したピーク価格4,839ドルから30%以上下落し、11月初旬には一時3,099ドルまで値を下げました。
しかし、2025年11月6日午後5時において、1ETH=3355ドル前後まで回復しており、下落基調一色だった相場に徐々に変化の兆しが見え始めています。
その背景には、機関投資家によるイーサリアムの追加購入や、著名トレーダーによる強気な市場予測が投資家心理の改善を後押ししている可能性が指摘されています。
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イーサリアム、年内に5000ドル到達の可能性
仮想通貨トレーダーのAsh Crypto氏は「現在のETHは巨大なベアトラップ(弱気の罠)のように見える」と発言。さらに「2025年にETHが5,000ドルを突破する可能性がある」と強気の姿勢を示しました。
同氏が公開した分析チャートでは、過去のサイクル型ベアトラップと似た値動きが確認されており、年末にかけて反転上昇が起こる可能性を示唆しています。
トレーダーの間で、イーサリアム価格が年内に5,000ドルを突破するとの強気予測が広がる背景には、11月という季節要因も関係しています。
データプラットフォーム「Coinglass」によると、イーサリアムの過去11月の平均月間リターンは+5.79%と、歴史的に上昇傾向が強い時期です。

10月初旬にはETHが4,740ドル付近で取引されていたことから、複数のアナリストは「その水準への回復は時間の問題」との見解を示しています。
さらに、一部トレーダーは「取引所でのETH供給量が減少しており、需給の引き締まりが価格上昇の起点になる可能性がある」と指摘。
また、過去データを見ても、2025年第3四半期(7〜9月)には+66.55%の反発を記録しており、短期的な調整を経て再び上昇トレンドに転じるシナリオが浮上しています。
SNSで広がる強気ムードと市場心理の転換点
ピーク時から30%超の下落幅を見せたイーサリアムですが、SNS上では投資家心理が急速に改善しています。
マーケット分析プラットフォームSantimentによると、イーサリアム関連の強気コメントが過去数か月で最大級の増加を見せ、「恐怖」から「楽観」へとセンチメントが転換しつつあります。
市場全体を示す「恐怖・強欲指数」は依然として極端な恐怖ゾーンにありますが、これは裏を返せば「買い意欲が再び高まりつつある初期段階」を意味します。
トレーダーの一部では、「この状況は過去の強気転換時と酷似している」との見方も出ており、年末にかけてイーサリアム価格が5,000ドルを突破するシナリオが現実味を帯びてきました。
こうした市場の回復ムードが本格化すれば、2026年に向けた新たな強気相場(ブルマーケット)の幕開けも視野に入ってきます。
短期的な値動きに一喜一憂するよりも、次の上昇サイクルを見据えた戦略を練り始めるタイミングなのかもしれませんね。

