トランプ一族系マイナーが巨額損失、株価急落
ドナルド・トランプ一族が支援する暗号資産マイナーのアメリカンビットコイン(American Bitcoin Corp.)が、第4四半期に5900万ドルの純損失を計上したことが明らかになりました。
同社の株価(ABTC)は高値から約90%下落し、1ドル前後で推移しています。ビットコイン(BTC)相場の反落が直撃し、同社の強気戦略に厳しい状況に陥っています。
ビットコイン採掘・長期保有一本足戦略が裏目に
アメリカン・ビットコインは、採掘したビットコインを売却せず保有し続ける戦略を採用しています。
エリック・トランプ氏が掲げるこのモデルは、ビットコインが12万ドル台まで急騰していた局面では合理的な戦略でした。しかし現在は1BTC=7万ドル前後で推移しており、価格下落がそのまま財務悪化につながる構造となっています。
同社は年間で2億2700万ドルの未実現損失を計上。保有資産の評価減が直撃し、バランスシートへの懸念が高まっています。
仮想通貨アナリストからは、BTC価格が高値から大きく調整している現在の状況では、保有戦略が損失を増幅させるとの指摘も出ています。
対照的に、主要マイナーは一部拠点をAIデータセンターへ転用し、収益源の多角化を図ったり、保有コインや設備の売却も進め、価格変動リスクを抑制する戦略転換を進めています。
アメリカン・ビットコインはこうした流れに乗らず、純粋な採掘と保有モデルを維持。売上高は前四半期比22%増加したものの、価格下落局面では業績改善効果が限定的です。
昨年12月には株価が一時約50%急落する場面もあり、ボラティリティの高さが改めて浮き彫りとなっています。

回復の鍵はビットコインと米政策
同社の回復は、ビットコイン価格の動向に大きく依存しています。BTC価格が再び上昇基調に戻れば、保有資産の評価回復が業績を押し上げる可能性があるでしょう。
一方、BTC価格が停滞もしくはさらなる下落が続けば、評価損が積み上がる展開は避けられません。
トランプ一族関連の他事業も軟調です。分散型金融プラットフォームのWorld Liberty Financialはトークン価格がローンチ以降65%下落しました。
さらにトランプ大統領の公式ミームコイン「Official Trump」も取引開始後72%下落。トランプ系デジタル資産全体が調整局面にあります。
3月にはHut 8 Corp.と共同で新たなマイニング事業を立ち上げたものの、採掘資産を移管しAIデータセンターへ軸足を移しています。業界全体ではAI需要を取り込む動きが加速しており、同社の単一戦略との差が鮮明です。
また、米国内でビットコインを国家的優先事項とする方針はセクターにとって追い風です。
しかし採掘機器の多くは中国製であり、関税政策がコストを押し上げています。政策期待と現実的コストの綱引きが続いています。
日本人投資家にとって重要なのは、マイニング株がビットコイン価格以上に値動きが大きくなる点です。
強気相場では高い上昇余地を持ちますが、下落局面では急速に価値が縮小します。ビットコイン相場、米政策、そしてAIシフトの進展が、今後の分岐点となるでしょう。
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