ソラナETFが好調発進も価格反応は鈍化|今後の展望とは?
2025年10月29日午後8時のソラナ(SOL)は、1SOL=198ドル前後で推移しています。
米国の仮想通貨取引Bitwise(ビットワイズ)が28日に上場したソラナ現物ETF(BSOL)は、初日の取引高が約5600万ドル(約85億円)を突破しました。
同時に上場したHBARやLTCのETFを大きく上回り、アルトコインETFとしては異例の滑り出しを見せました。
ETF(上場投資信託)とは、株式市場に上場している投資信託のこと。通常の投資信託が1日1回しか価格が変わらないのに対し、ETFは株のようにリアルタイムで売買できるという特徴があります。
Bloombergアナリストのエリック・バルチュナス氏も「ソラナETFは初日から極めて強い需要を示した」とコメントしており、市場ではETFによる機関投資家の参入拡大に期待が高まっています。
ソラナETF成功もSOL価格の反応は限定的

ETFが高い取引高を記録した一方で、ソラナ価格は伸び悩みを見せています。過去24時間では下落(−1.3%)しており、ETF上場効果による即時的な上昇は見られませんでした。
市場アナリストの間では、「ETF上場がすでに織り込み済みだった」との見方が優勢です。
また、全体相場のリスクオフ姿勢やポジション調整の影響で、ETFの成功が短期的な価格上昇に結びつかなかったと考えられています。
一方で、過去1週間では+7.7%の上昇を維持しており、中長期的には投資家のセンチメントが改善傾向にあることも確認できます。
仮想通貨ETFの登場で変わるソラナの今後とは?
ETF(上場投資信託)の登場は、仮想通貨市場の構造を大きく変える出来事です。
特にソラナETFの承認は、アルトコイン市場への資金流入を加速させ、機関投資家の参入を促す重要な転換点と見られています。
従来、ビットコインやソラナに投資するには、個人がウォレットを用意し取引所で購入する必要がありました。
しかしETFの登場により、市場では以下のような大きな変化が進んでいます。
- 株式口座を持っているだけで簡単に仮想通貨へ投資できる
- 金融機関や年金基金などの機関投資家も参入しやすくなる
- 規制・監査が明確になり、市場の信頼性が高まる
これにより、仮想通貨は「投機対象」から「金融商品」へと進化しつつあります。
短期的な値動きこそ限定的ですが、ソラナETFは長期的な市場安定化と信頼向上の象徴といえるでしょう。

