投資戦略

ソラナETF好調、累計760億円流入|SOL価格30%超下落、なぜ?

ソラナ現物ETFが好調
takayuki
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ソラナ現物ETF(上場投資信託)が勢いを増しています。

Farside Investors の最新データによれば、主要運用会社が提供するソラナETFには、運用開始からわずか数週間で累計約5.3億ドル(約760億円)が流入しました。

なかでも Bitwise(ビットワイズ)の「BSOL」への流入が群を抜いており、全体の約89%を占めています。

このペースは仮想通貨ETFとしても異例で、先に承認されたビットコインETFやイーサリアムETFを上回る水準です。

ソラナETFへの資金流入が続く一方、SOL価格が下落し続ける理由とは

2025年11月22日午後9時のソラナ価格は、1SOL=126.5ドル前後で推移しています。

ETFが好調である一方で、SOL価格は直近1ヶ月間で30%を超える下落幅を記録しています。

このETFへの資金流入との乖離には、主に以下の3つの要因が重なっていると考えられます。

  1. ETFの流入額は「現物市場の規模」に比べてまだ小さい
  2. ビットコイン急落によるアルト売りの連鎖
  3. 利確売りとステーキング報酬の売却が重なった

これらの要因が重なった結果、「ETFの買い< 現物の売り」という構図が続き、SOL価格は下落基調から抜け出すことができていない状況だと分析されます。

それぞれの要因を詳しく見てみましょう。

① ETFの流入額は「現物市場の規模」に比べてまだ小さい

まず押さえておくべきポイントは、ソラナ現物市場のスケールの大きさです。

  • ソラナの24時間取引高:約 10〜30億ドル規模
  • ETFの1日純流入額:多くの日で 数百万〜数千万ドル規模

上記の通り、ソラナETFの規模はSOL現物市場全体の取引高と比較すると、まだ十分に大きいとは言えません。

特に現在は、ビットコイン急落に伴う市場全体のリスクオフが強く、ETFからの買いでは下落トレンドを押し返すには力不足です。

ETF市場が好調であることと、SOL価格が下がり続ける現象は両立しうる状況にあります。

② ビットコイン急落によるアルト売りの連鎖

SOL価格の下落はソラナ単体の問題ではなく、市場全体に広がるリスクオフが大きく影響しています。

特に、現在のようなビットコインの調整局面では、アルトコインはその2〜3倍の下落を起こしやすいという市場特有の構造があります。

これはアルトコイン市場の流動性がビットコインに比べて低く、大口投資家が早期に撤退しやすいためです。

現在の相場もビットコインが急落したことで、SOL価格は30%以上の大幅下落となり、ETFからの資金流入では補い切れない広範な売り圧に直面しています。

つまり、 SOL価格はソラナ固有の材料よりも、市場全体のセンチメントに引きずられている面が強い状況です。

③ 利確売りとステーキング報酬の売却が重なった

SOLの価格下落には、オンチェーンおよび運用構造に起因する売り圧も重なっています。

まずSOLは1年で大きく上昇したため、早期投資家や大口投資家による利確売りが増加。さらにステーキング比率が高いソラナでは、毎日発生する報酬売りが継続的な供給となり、価格を押し下げます。

加えて、ステーキング対応のETFは報酬管理やポートフォリオ調整で現物売却が必要となる場合があり、これも市場の売り要因となります。

こうした供給の増加がETFの買い需要を上回り、SOL価格下落を加速させている状況です。

今後の展望:ETF好調は長期的強気材料になり得る

短期的には、ビットコインを筆頭にリスク資産全体の地合い悪化が、SOL価格の反発を抑える最大の要因になっているものの、中長期では以下の理由から強気に捉える向きもあります。

ソラナが復活する強気材料
  • ETFは機関投資家の参入窓口として機能する
  • 流入ペースが継続すれば、将来的には現物市場に対する影響力が増していく
  • ソラナ自体のエコシステム成長(DeFi・NFT・オンチェーン活動)は

特にBitwise(ビットワイズ)の「BSOL」に資金が集中している点は、機関投資家がソラナを長期運用の対象として捉え始めている証拠だと考えられます。

短期的なトレンドは厳しい状況が続いているものの、ETF市場の好調ぶりはソラナの長期的な価値を支える強気材料であり、市場の地合いが回復すれば反転につながる可能性は十分に残されています。

ただし、問題は「その反転がいつ訪れるのか」という点であり、ここが最大の不透明要因といえるでしょう。

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