BTCチャート分析|フィボナッチ61.8%に到達、95,000ドルが分岐点
2025年11月16日午前2時のビットコインは、1BTC=96,000ドル前後で推移しています。
現在の価格帯は、4月の安値74,000ドルから9月の史上最高値127,000ドルまでの上昇幅を大きく吐き出した状態となっており、明確な調整局面(下落トレンド)に移行したとの見方が強まっています。
そこで今回は、2025年の最安値と最高値を基準にフィボナッチ・リトレースメントを適用し、現状の値動きを踏まえた今後のシナリオを分析します。
相場分析に有効なフィボナッチとは?
フィボナッチとは、「フィボナッチ数列」と呼ばれる数学的ルールから導かれた比率(23.6%、38.2%、50%、61.8%、78.6% など)を価格チャートに当てはめ、反発や反落が起きやすい水準を予測する分析手法です。
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34…
※前の2つを足した数が次の数になる数列
フィボナッチ数列から「黄金比(0.618)」を中心とした比率が生まれ、自然界やデザインなど幅広い分野で“調和の取れる比率”として利用されています。
例えば、クレジットカードの縦横比も約1:0.618になっています。
相場においても、フィボナッチ比率がサポート(支持線)やレジスタンス(抵抗線)、さらにはトレンド転換点として機能するケースが非常に多く、世界中の投資家が注目する代表的なテクニカル指標の一つです。
BTC価格が最重要フィボナッチ水準(61.8%)に到達
2025年4月の最安値を基点にフィボナッチを適用したチャートを見てみましょう。

上のチャートから、現在のビットコイン相場で重要となる価格帯は、以下のように読み取ることができます。
- 38.2%:約10,8500ドル
- 50.0%:約10,5000ドル
- 61.8%:約95,200ドル(黄金比)
チャートで確認できる通り、ビットコインの現在価格は、フィボナッチの中でも特に意識される 61.8%戻し(黄金比) に到達しています。
この水準は「反発が入りやすいポイント」として非常に強く意識され、95,000ドル前後がビットコインの今後の展開を占う上で最重要分岐点となります。
テクニカル上のセオリーでは、61.8%での反発は十分に起こり得ます。
しかし、現在は以下の弱材料が重なり、上値を押し下げる格好となっています。
- 200日移動平均線を明確に割り込んでいる
- 10万ドルという心理的節目を大きく下抜けた
- 市場センチメントがリスクオフに傾いている
これらを踏まえると、反発が起きたとしても上昇は限定的となる可能性が高く、戻り売りが出やすい環境が続くと考えられます。
BTC価格が95,000ドルを割れた場合の続落シナリオ
もし黄金比である95,000ドルを明確に割り込んだ場合、次に意識されるサポートラインは以下の2つです。
- 85,000〜88,000ドル帯
:2025年3〜4月に停滞した価格帯が次の着地点になりやすい - 75,000ドル付近(フィボナッチ100%)
:今年の最安値であり、強力なサポート候補
移動平均線の傾きや、これまでの急落局面のスピードを踏まえると、95,000ドルを割った瞬間に急落が加速する可能性は高いといえます。
実際、上位のフィボナッチ水準をほとんど抵抗なく割り込んできたことから、9万5000ドル割れは新たな下落フェーズの引き金となり得るため、引き続きフィボナッチ61.8%と移動平均線の動きを注視しましょう。
